ブラック企業を見分けるためには?転職で失敗しないために知っておきたい注意点

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「残業時間が100時間超えた」「休日出勤が当たり前」「残業代が出ない」「パワハラ・セクハラがひどい」など、就業実態が劣悪な「ブラック企業」…自ら入りたいと思っている人はなかなかいないと思います。しかし、実際に入ってみたらブラックだった、なんて話はよく聞くところ。

ただ、できることなら「ブラック企業」には入りたくないと思われている方がほとんどではないでしょうか?

そんな企業どうやって探すのか…本記事では、「ブラック企業」に入らないための見分けるポイントをご紹介したいと思います。これを知っているだけでも、「ブラック企業」に入る確率を下げることができるはずです。

求人情報で見るべきポイント

企業を探す際に一番最初に見るものが「求人情報」になります。求人を出していない会社に飛び込むこともできますが、多くの方は求人情報を元に就職先を探されるのではないでしょうか。

しかし、この求人情報ですが、書いていることと実態が違ったりすることがありますので、あまり信用してはいけません。もちろん、嘘を書くわけにはいきませんので、企業としては書き方を工夫したりしますが、自社の採用として出している求人情報にマイナスの内容をわざわざ書くとは考えにくいですよね?

ですので、信用しすぎず、加えてどの辺りを見るべきなのか、ポイントをご説明していきます。

やたら好条件の企業は注意

「残業時間月10時間」「年間休日126日以上」「賞与年2回以上(業績による)」「若手での昇進可能」など、目を引くような記載が並んでいる求人は注意が必要です。

例えば、「残業時間月10時間」の場合、実態に合ってないほど業務量が多い場合であっても、残業が増えるのは仕事が遅い=担当者の悪いなどと言われるケースもあります。「年間休日126日以上」も休日数はたしかにあるが、平日休日問わず連絡がバンバン入ってきて結局休めていないような企業もたくさんあります。ですので、良すぎる条件だと「実態とは違うのでは?」と少し慎重に見るようにしてみてください。

記載上の内容だけで「ホワイト企業」だと判断せず、実態にあった内容かを見ていくことを心掛けましょう。

募集期間が長い / ずっと募集している

求人広告には掲載する期間というのが決まっているのですが、その期間がやたら長かったり、いつ見ても募集をしているような企業は危険です。

ハローワークのように無料で掲載できる機関の場合、掲載停止をしていない可能性もありますが、基本的には求人広告も有料での出稿になります。そのため、追加料金を払ってでも募集をかけていると考えると、離職率が高いや条件が良くないなど人材不足が原因で募集が長期化している可能性がありますので、注意が必要です。

オオカミ先輩
お金を払ってでもずっと募集をかけ続けている企業はたしかに気になりますよね…人が来ないのか、すぐに辞めてしまうのか勘ぐってしまいます。

給与が高すぎる / 給与の幅が広い

同業他社に比べて給与水準が高すぎる場合や、「年収300万円〜年収600万円」や「22万円〜31万円/月」など給与に幅を持たせてある場合も少し注意が必要です。

理由としては、厳しいノルマを設定して達成できない場合は給与自体が低くなる「成果連動型」や、もともと残業代込みで実働より少ない手当しかもらえない可能性のある「みなし残業制(固定残業制)」を取っている可能性があるからです。

仮に勤務形態によって異なるなどの正当な理由がある場合は、その内容をしっかり確認した上で応募するようにしましょう。

オオカミ先輩
給与については、四季報や業界地図、口コミサイト(年収ラボ)などで業界の平均水準などを確認すると良いかもしれません。

離職率が高い

離職率が高い企業は、社員の定着が図れていない何らかの原因がありますので、よく確認することが必要です。

とはいえ、離職率が高い企業が数字として出しているケースは多くはありませんので、四季報で確認したり、ハローワークで聞いてみたり、口コミサイトで確認してみたりと様々な角度で調べてみることをおすすめします。

オオカミ先輩
ここに関しては、先に述べた「募集期間が長い / ずっと募集している」にも通ずる内容かもしれませんね…

会社説明会で見るべきポイント

求人情報で企業を絞ることができれば、次は「会社説明会」に行ってみましょう。会社の説明会に行くことで、実際に働いている人もわかりますし、どういった部分を大切にしていたり、力を入れているのか把握することができます。

その際に見るべきポイントを以下に記載しますので、確認しながら見てみてください。

内容が具体的かどうか

業務内容や今後の方針など、説明会では資料に沿って内容の説明が行われます。正直、この内容を聞いただけで実際の仕事内容をイメージするのは難しいかもしれません。しかし、展望などのみを語られ、全然業務内容や働き方が見えてこないようであれば、黄色信号の可能性があります。

「大きな展望や志しがあり、素敵な会社だと思ったが、実際に入って業務内容を聞いたらマルチみたいな業務でびっくりした。とても家族や友人には言えない…」そんな話も珍しくありません。

「なんか抽象的だな…」と感じたら、業務内容や残業時間、賞与や手当など、自身で気になる部分についてなんでも質問してきてください。ちゃんと答えてくれるかどうかというところも判断の材料になります。

募集要件と違う

事務での募集だと思い応募してみたら営業も含む…など、募集要件とは異なることを言う企業もありますので注意してください。先に述べました給与の幅にも少し関連しますが、やたら給与が高いと思ったら営業での成績も求められたといったような話もあります。

ですので、募集要件を確認する上でも説明会の内容をよく聞いてみることが大事になります。

オオカミ先輩
募集要件と内容が違うとかは正直嘘と同じなので企業側が悪いですが、知らなかったとならないようにしっかり確認することをおすすめします。

精神論が目立つ

ブラック企業にありがちな「精神論」。精神論自体が悪いとは言いませんが、ブラック企業によく出てくる「やればできる」「仲間」「根性」などのフレーズが出てくると少し警戒心を持った方がいいかもしれません。

モチベーションを上げるためのフレーズとして用いるのであれば効果的な場面もありますが、「やればできる」や「根性で乗り切れる」、「仲間は家族」みたいな言葉が出てくるとパワハラやセクハラが横行している可能性がありますので注意してみてください。

「アットホーム」や「やりがい」を売りにしている

「アットホームな企業」「やりがいのある仕事」はたしかに大事です。しかし、そこを全面的にアピールしている会社はあまりおすすめしません。

某エージェント企業の担当者曰く、

打ち出すポイントがあまりない企業ほど「アットホーム」や「やりがい」などの言葉を使いたがる。

との話を以前聞いたことがあります。アットホームが悪いことではないですし、本来その方がいいと思いますが、そこのみのアピールだと危険です。また、やりがいについては働く個々人で変わってきますので、そこを打ち出していることは他のアピールポイントがないのかと疑ってしまいます。

ですので、「アットホーム」や「やりがい」といったフレーズが頻繁に出てくるようであれば、少し冷静に見ることをおすすめします。

面接時に見るべきポイント

企業を調べ、応募をすれば、次は「面接」になります。企業としても大事な人材を把握するための見極めの場として、数度の面接を用意していることが多いかと思います。

「面接」に関しては企業に見られるという印象が強いと思いますが、自身でもちゃんとした企業であるかどうかを見極めるための大事なステップになりますので、注意して見ていきましょう。

雑談が多い

面接ではお互いにしっかり時間をかけて、互いの考え方や人となりを確認していく作業になります。面接時間が5分や10分のように極端に短いことも論外ですが、終始雑談のような感じで過ぎていく面接も注意が必要です。

雑談から見えてくる部分もありますし、緊張しないように和ませる要素もありますが、人となりやどんな人材を求めているかなどわからないような面接では意味がありません。そういう企業では「とりあえず採用できれば良い」といった可能性もありますので、気をつける部分になります。

労働条件に関する質問の受け答えが曖昧

「ブラック企業」ほど実態を答えたがらないという性質があります。そうですよね、自ら悪い部分を露呈したがる企業はいません。

しかし、情報開示が少なすぎて判断できないようであれば、そこに行くと決めることは非常にリスクのある選択になりかねません。

ですので、労働条件など気になる部分について質問した際に、渋るような対応や社外秘密のような受け答えで曖昧にする場合は注意した方がいいでしょう。

一次面接から社長が同席

大きな企業でなければなくもないパターンではありますが、一次面接からずっと社長が同席するような会社だと少し気をつける必要があるかもしれません。

最初から応募者をしっかり見たいということもあるかもしれませんが、「面接官を信用していない」「必要以上のことを言わないように監視している」など、別の理由で出てきている可能性もありますので、頭の片隅に置いておくといいかと思います。

まとめ

ここまで、企業を探すところから面接までの注意点として述べてきました。もちろんこの内容に当てはまるからといって全ての会社が「ブラック企業」というわけではありませんが、「ブラック企業」を回避できる確率も高くなるはずです。

せっかく内定が決まったのに、入ってみればブラック企業だったということにならないように、注意して見て頂ければと思います。

また万が一、採用が決まってから気になる部分が出てくるようでしたら、下記の内容も確認することをおすすめします。(社員として働く前であれば辞退も可能です)

採用が決まった後に確認すべきポイント:雇用契約書

採用が決まった後、労働基準法によって定められている「雇用契約書」の取り交わしについて、内容をしっかり確認するようにしましょう。

(※そもそも「雇用契約書」の取り交わし自体を書面でしない企業は、知らないのかあえてなのか判断が難しいですが、こちらから進言する方が良いかもしれません)

雇用契約書で確認すべき事項は以下の5項目。

明示すべき事項(則5条1項)
  1. 労働契約の期間に関する事項
  2. 就業場所及び従事すべき業務に関する事項
  3. 就業時間・休憩時間・残業の有無・休日に関する事項
  4. 給与に関する事項
  5. 退職に関する事項(解雇事由含む)

上記内容について、書面での記載内容にクエスチョンマークがつくような項目があれば、しっかり質問して確認するようにしましょう。ここを見逃すと、説明したと言われかねませんので、自身のためだと思ってしっかり対応することをおすすめします。

オオカミ先輩
ブラック企業に入ってしまったがために、心身共に疲弊してしまう危険があります。本記事では、そのようなリスクを回避できる確率が少しでも上がれば幸いです。
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