出産適齢期の女性でも 転職しやすい理由と資格とは?

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「結婚・出産の可能性があるから敬遠されそう」

もし、あなたが転職をためらう理由がその1点だけなら、トライしないのは「もったいない!」の一言です。

 今、女性の採用率のアップは国が重要視し、後押ししている施策のひとつです。昔に比べて女性の転職に対して門戸が広がっているといえるでしょう。

ただし、人手不足のための採用活動において、「結婚」はともかく、「出産」による長期戦線離脱、復帰後の時短勤務を「リスク」と捉える企業があるのも事実です。

成功のためには、30代女性を採用する「リスク」を上回る「ベネフィット」があることを示しましょう。「資格」はあなたの能力を示す証明書。転職市場で間違いなく強い武器になります。

 今回は、「女性の採用促進が企業に求められている」根拠と、30代女性が転職で勝ちぬくために役立つ資格をご紹介いたします!

 

 

成功のためには、アラサー女性を採用する「リスク」を上回る「ベネフィット」があることを示しましょう。「資格」はあなたの能力を示す証明書。転職市場で間違いなく強い武器になります。

 今回は、「女性の採用促進が企業に求められている」根拠と、アラサー女性が転職で勝ちぬくために役立つ資格をご紹介いたします!

 

 

国が後押し!女性の採用は、企業にとってもメリットがあります。

2022年のジェンダーギャップ指数は世界116位で、先進国の中では最低レベル。2021年の120位からやや上がったとはいえ、今まで国が効果的な施策をしていたとは言えません。

 しかし、「女性活躍推進法」が改訂され、2022年4月1日から同法に基づく行動計画の策定・届出、情報公表が101人~301人の中小企業にも義務化されるようになりました。ささやかではありますが、働く女性にとって良い変化です。簡単に説明します。

  • 女性の採用を増やしましょう
  • 男性と女性の継続勤務年数の差を埋めましょう
  • 女性の管理職の比率を上げましょう
  • 労働者ごとの残業時間に気をつけましょう

この4項目について、下記①~③を行わなければなりません。

  1. 現状を把握し、課題を分析し、改善させるため「行動計画」を作成。
  2. ①の計画期間・1つ以上の数値目標・取組内容・取組の実施時期を、社内周知および社外公表を行う。
  3. 都道府県労働局へ「行動計画」を提出

 

今回の改正は、今まで免除していた「101人以上300人以下の労働者のいる中小企業」まで範囲を広げるものになります。

また、この①~③まで終えた企業のうち、女性の活躍推進に関する取組の実施状況が優良である等の一定の要件を満たした場合、「えるぼし」認定を受けられ、該当企業は、公共調達で有利になる場合があります。

この件が意味するのは、「女性の採用は企業にとってメリットになる」ということ。

日本の労働市場は男性が優位のため、職場での女性比率を高めるには、女性の採用を積極的に行うしかありません。転職を検討中の30代女性にとって、間違いなくいいニュースです。

 

アラサー女性の転職で、強い武器になる3つの資格を
ご紹介します。

「出産」がリスクと考えている企業でも、転職市場に出てきたアラサー女性の採用を本心では望んでいます。男性を採用すると職場の女性比率が下がってしまうこと、出産リスクのない女性から選ぶと年齢が40代後半まで上がり、長期のキャリア形成が難しくなってしまうためです。

だからこそ、転職活動の際、企業が考える「女性のリスク」を上回る「ベネフィット」を提示していきましょう。アラサー女性の転職活動にとって、「資格」の取得が有効なのは、それがあなたの能力を証明するものだからです。ただし、何でもいいわけではありません。その全部が就職・転職市場で役立つものとは限らないからです。ここでは、アラサー女性が転職する際、本当に役立つ資格を3つに絞ってご紹介いたします。

1.TOEIC

全世界160か国で実施されている、グローバルスタンダードの資格です。合否ではなく、点数によって英語力を評価するのも特徴的。

ではなぜ、女性が転職する際にTOEICが資格として強い武器になるのでしょうか。

その答えは、2022年3月31日発売の『AERA English』掲載記事『ビジネスで求められる英語力&TOEICの活用実態』にあります。一部をご紹介しましょう。

3~5年前に比べ、約9割の会社が英語力の必要性が高まっていると回答。また、中途採用において、7割強の企業が採用時に英語力を考慮しています。さらに、8割超がTOEICを評価。多くが指標として広く使われていることを理由に挙げています。2022年文系・理系学生の人気就職先の上位からアンケートに答えた47社の回答結果とはいえ、転職時の英語の有用性と、能力を量るうえでのTOEICの重要性を示しています。

 ではTOEICのスコアは何点以上なら採用に有利なのでしょうか。2019年の「英語活用実態調査」によると、英語を使う部署の中途採用で要件・参考とするTOEIC L&Rスコアは620点。「学生時代英語が好きだった」方であれば、射程圏内です。ぜひ転職活動を始める前に、TOEICを受検してください。

 TOEIC試験 公式サイトはこちら→ https://www.iibc-global.org/toeic.html

 

2.宅地建物取引士

なぜ「宅建」とも呼ばれるこの資格は、アラサー女性の転職の際の切り札になるのでしょう。それは生活を営む上で必要不可欠な衣食住の「住」に関する契約の際に、取引士が必要不可欠な存在だからです。

 例えばアパートを借りる際、部屋の紹介までは誰でもできますが、契約は必ず宅地建物取引士が行わなければいけません。下記①~③が独占業務にあたるためです。

  1. 買主・借主に対する契約前の重要事項の説明
  2. 説明後の重要事項説明書への記名・押印
  3. 契約内容記載書面への記名・押印 

上記を済ませて初めて契約が終了=住まいを得ることができるのです。

また法律上、不動産を取り扱う事業所では業務に従事する5人に1人以上、専任の宅地建物取引士を設置しなければなりません。この「5人」の中には資格者本人のほか事務職など、直接営業を行っていない職種も含まれます。正社員・パートといった雇用形態も考慮されません。

有資格者が離職した場合や事務員などを追加採用した場合でも、新たに取引士を確保しなければ違法状態になる可能性があります。不動産取引を行う事業所では有資格者の人数が事業を続けるうえでの命綱。そのため、未経験でも幅広い業界で採用されやすいのです。

ここでのポイントは、「不動産業界」ではなく、「不動産取引を行う事業所」ということ。例えば、不動産を担保として扱う金融業界、マンションなどの建築から販売まで行う建設業界も含まれます。

宅地建物取引士試験 公式サイトはこちら→ https://www.retio.or.jp/exam/

3.保育士

 

「人の役に立つのが好き」「子どもが好き」「やりがい重視」という女性におすすめの国家資格です。保護者がいない間の子どもたちのお父さん・お母さん的な存在で、主に乳幼児の世話をし、子供の成長をサポートする仕事です。また、保護者にとっては、育児や子どもの発達について相談しやすいアドバイザーでもあります。

共働き世帯は年々増加し、待機児童解消を目指す行政は保育所を増設しています。

しかし、箱だけあっても実際に子どもを預かる人材が不足しているのが現状。需要に対し、有資格者の供給が追いつかず、国が有資格者の再就職支援を後押ししているほどです。

つまり、保育士の資格を取得すれば、出産適齢期の女性であっても、転職には困らないということ。市区町村によっては、保育士が職場復帰するときには加点されるため、保活でも有利に働きます。つまり、出産後も職場に復帰しやすい仕事なのです。また、経験や知識は、あなたの育児に、そして育児の経験は仕事の経験に役立って一石二鳥!

お給料の面では低いことが指摘されていますが、その点さえクリアできれば、出産適齢期の女性が転職する際には、特におすすめの資格です。

保育士試験 公式サイトはこちら→ https://www.hoyokyo.or.jp/exam/

 

最後に

いかがでしたか。出産適齢期の女性の転職でも門戸が広がっていること、そして強い武器となる資格についてご紹介しました。

 「資格を取るための学校に行く時間がない」というあなたも、どうぞご安心ください。

 最近では、市販の参考書も充実しています。また、社会人の資格取得に向けた通信講座を扱っている会社も数多くあります。ご興味のある資格があれば、お近くの書店で参考書を確認したり、通信講座を扱っている会社に資料請求をしたり、比較検討することも大事です。

 結婚・出産が視野に入る世代は、なかなか転職を考えにくくなる時期ではありますが、思い立ったが吉日といいます。今の仕事環境に不満を覚えるようでしたら、アラサー女性でも転職は可能です。あなたにとって役立つ資格取得に動いてくださいね。

 

参考URL
  • 令和2年雇用動向調査結果の概要

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/21-2/dl/kekka_gaiyo-03.pdf

  • 内閣府発行『男女共同参画』(2022年8月号)

https://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2022/202208/202208_07.html#:~:text=2022%E5%B9%B4%E3%81%AE%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE,%E4%BD%8E%E3%81%84%E7%B5%90%E6%9E%9C%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82

  • 帝国データバンク『人手不足に対する企業の動向調査』(2022年4月)

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p220509.html

  • 厚生労働省女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000091025.html

  • 英語活用実態調査【企業・団体・ビジネスパーソン 2019年】

https://www.iibc-global.org/library/default/toeic/official_data/lr/katsuyo_2019/pdf/katsuyo_2019_corpo.pdf

  • TOEICプログラムとは

https://www.iibc-global.org/toeic/toeic_program.html

  • 朝日新聞出版『AERAEnglish2022』特集記事

https://www.iibc-global.org/toeic/toeic_program/value/ae_feature.html

  • 公益社団法人 全日本不動産協会東京本部

https://tokyo.zennichi.or.jp/kaigyo/manual/flow02/f001.html

  • 全国保育士会

https://www.z-hoikushikai.com/

  • 独立行政法人労働政策研究・研修機構 「専業主婦世帯と共働き世帯」

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0212.html

  • 厚生労働省「保育所等関連状況取りまとめ(令和2年4月1日)」

https://www.mhlw.go.jp/content/11922000/000678692.pdf

  • 厚生労働省「ハロー!ミライの保育士」

https://www.mhlw.go.jp/hoiku-hellomirai/

 

 

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