会社を辞めて転職するか悩むあなたに。後悔のない決断をするためにすべきこととは？

転職は当たり前、と言われる時代。順調なビジネスキャリアを歩んでいたとしても、ふとしたタイミングで転職を考えるときはあることと思います。ただ、転職をして後悔しないか、という不安はなかなか拭えません。それはたとえ転職活動を経て内定を獲得した後でもつきまとう不安です。

そんな悩みを抱える型に、会社をやめたい…と思ったときにはどう動くべきなのか、何に気をつけるべきなのか、についてご紹介します。後々になって後悔するような選択をしないように、一度目を通して頂ければと思います。

会社をやめたい理由は？

転職すること、フリーランスとして働くことなどが一般的になった今の時代、「会社をやめたい」と何かしらのタイミングで思う方は多くなっています。もちろん、そう思った背景がポジティブな理由の方も、ネガティブな理由の方もいると思いますが、転職活動を始めてしまうと、そういった「そもそもなんで会社をやめて、別の会社に転職したいと思ったんだっけ…？」と自分でもよくわからないままに活動を進めてしまうケースがあります。

僕がお勧めしたいのは、そういった「会社をやめたい」という理由をしっかりと考え、整理することです。そして、辞めたいという自分の気持ちを

もののどちらなのかを、確実に把握することが重要です。

実は会社をやめる必要がないかも？

会社を辞めなくても解消できる「会社を辞めたい理由」とは、例えば『給料』や『待遇』、『仕事内容』に関わる理由です。確かに、一つの部署に長くいると仕事内容にも慣れてきて、また新しい仕事に取り組んでみたい時があります。ただし、そんな時にすぐに転職を検討するのは時期尚早…と言えます。上司に相談して取り組む業務の内容を変えてもらう、社内制度などをりようして　他部署への異動を実現するといった、今できる方法があるかどうかをしっかり考えてからでも、転職活動は遅くありません。

何より、転職は大きな魅力がある一方でリスクもあります。今いる会社とは社風も違うでしょうし、人間関係も一から構築しないといけません。少なくとも、社内での異動を上回るストレスが一定かかることは覚悟しておかないといけません。

まず考えるべきは「今いる会社でどうにか給料をあげられないだろうか？」ということ、そしてそれを上司や人事と相談することが大事でしょう。

僕自身、社内で希望を聞いてもらって営業から企画系の部署に異動できました。ダメ元でも「こういうことしてみたいんです！」というのは、なんやかんや大事だと思いますよ？

どうしても会社を辞めないといけない理由

一方で、どうしても会社を辞めたい、辞めないといけない理由も同時に存在すると思っています。例えば、小さな閉鎖的な会社で、異動もろくにないのに人間関係が最悪だったり、自分の持っているスキルに見合うだけの給料をもらえる見込みが将来的にもない…など、本人の努力・動きだけではどうにもならないような理由であるならば、ずるずると働き続けるよりも、思い切って別の会社でチャレンジしてみるほうがよいでしょう。

例えば女性だと、結婚・出産といった大きなライフステージがあり、そこに重きを置いている方も多いです。そういった方にとって、激務・労働集約的な会社でずっとは働けないですよね。

「会社を辞めたい」と思う理由を分析

さて、ここではより具体的に会社を辞めたい理由をいくつかあげて、そう思った時にどうすべきなのか、本当に会社をやめるべきなのか…について分析してみましょう。

人間関係に悩んでいる方

同僚や上司との人間関係に苦しみ、悩みを抱えている方は、その原因がどこにあるのかを考えましょう。もしも自分のせいでなく、周りの同僚・上司が不当にあなたを虐げているならば、解決は難しく、その職場を離れたいと思うのは至極当然です。

ただし、部署の移動によって人間関係が改善できるならば、まずは他の部署への異動希望を出しましょう。その際、理由は「今の部署がいずらいから」ではなく、ポジティブな理由を話すようにしましょう。受け入れ側からしてもネガティブな理由で異動希望を出してきた人間に対しては、どうしても色眼鏡でみてしまいます。つまり、「うちにきても、またすぐ文句を言うんじゃないか」と思うわけです。ですので、異動希望を伝える際は、ポジティブな理由をしっかりと整理し、伝えるようにしましょう。

解決できないなら、転職活動へ

部署の異動がなかなかできず、人間関係の改善も無理なようであれば、切り替えて転職活動を始めましょう。その際、インターネットだけでなく、実際に働いていた人の話や転職エージェントの話を聞いて検討を進めるようにしましょう。

今だと『転職会議』や『VOKERS』のようなサイトで口コミを見ることができるので、参考にしてみるとよいでしょう！

キャリアアップができないと悩む方

向上心が高く、キャリアアップ(給与や仕事内容など)を考えている方は、今の会社で勤め続けるキャリアと、転職により得られるかもしれないキャリア、それぞれを考えてみましょう。特に20代の社会人で多いのが、客観的に自分の勤めている企業・環境を見ることのできないケースですが、転職エージェントなど市場に詳しい人と話すと「自分の会社って結構給与も、キャリアアップする環境も揃っているのでは？」と意外と気づくことが多いです。

ですので、キャリアアップを考えて「会社を辞めたい」と考えている方は、まずは転職エージェントなどの転職市場に詳しい存在に相談する、もしくは他社に転職した先輩などに相談をしてみましょう。その上で、「今の企業に残るべき」か、「転職を考えるべき」かを考えた方がよいでしょう。

今の企業でキャリアアップが難しそうな場合

相談した上で、「転職をした方がよい」と心が決まったら、本格的に転職活動を進めましょう。キャリアアップを給与・条件という観点で考えているか、仕事内容の観点で考えているかにもよりますが、転職によって望んだ条件を得られるかは、サポートしてくれる転職エージェントの力が大きく影響してきます。

転職エージェントごとにも特徴はかなり違いますので、キャリアアップを考える自分に向いているのはどのエージェントか、をしっかりと見極めて転職活動を進めましょう。

労働条件・環境に不満を持っている方

労働条件・環境に関しては、企業がその改善にどれくらい力を入れているかが重要です。

例えばリクルートグループも、昔は長時間労働が当たり前の企業でした。しかし、「育児をしながらでも働きやすいように」といった、働き方改革を進めていくことで、現在では若手からベテランまで「誰にとっても働きやすい」企業に変わってきました。

とはいえ、リクルートの取り組みも一朝一夕で成果が出てきたわけではありません。ですので、労働条件や環境に不満を持っている方は、「改善を企業が進めている」か、「改善の成果が顕れ始めている」という状況でない限りは、より自分の働き方に合った企業に転職をした方が早いでしょう。

一点補足ですが、リクルートは「社会に良い顔をするため」に働き方改革を進めたわけではありません！いろんな方が働きやすい環境を整えることで「優秀な人材に働き続けてもらう」というのが取り組みの大前提だったんだそうです。

退職する前に転職活動を進める

実際に転職活動を始める際に気をつけておかないといけないのが「退職する前に転職活動を進める」ということ。もともと会社を辞めたい、という意思を持っている方ですと、「すぐにでも辞めたい！！」と思っているかもしれませんが、退職後に転職活動をしようとしてもなかなか決まらない可能性があります。そうなると焦りが生まれ、自分に合った転職先を選べなくなる危険性があります。

早く職場を離れたい気持ちがあったとしても、焦らずにじっくりと転職活動に臨みましょう。もちろん、スケジュール的には並行して転職対策を行う必要があるのできつい部分もありますが、スケジュール調整などを行ってくれる転職エージェントのサポートをうまく活用しつつ進めると良いでしょう。

転職先が決まってから、退職意志を伝える

無事に内定を獲得したら、今勤めている企業に退職の意思を伝えましょう。退職にあたって仕事上の引き継ぎや書類準備など、対応すべきことは多いです。ですので、退職意思を伝えた後は今後必要な業務をしっかりとすり合わせて、円満に退社できるように努めましょう。

また、人事発表があるまでは会社の友人などに退職することは言わないようにしましょう。噂はすぐに広がるので、「誰々とウマが合わなかったから辞めた」など、ネガティブな尾ひれがついた形で周りの耳に入っています。

必ずしも本当の理由を言う必要はない

また、退職理由を伝えるにあたってですが…「会社の○○な点が嫌だったから」といったネガティブな伝え方をするのは、退職するまでの人間関係を悪化させる可能性があります。「やりたいことを実現するため」といったポジティブな理由を伝えるようにしましょう。

最近は「退職代行サービス」とかもあるらしいです。さすがに実際に使ったことはないですが…会社をやめるにあたっての心理的ハードルは下がりますね(笑)

まとめ

「会社をやめたい」と思った時に考えるべきこと・動くべきことについてここまでご紹介してきました。ぜひ、ご自身で活かしていただけると嬉しく思います。

一点だけ最後にお伝えしたいのは…キャリアアップを考えて会社の退職を考え始めたなら、自社に残ることも含めて検討をすべきですが、もし精神的に本当にきつい・辛い、という場合であれば、退職だけでなく休職も含めて、会社から少し距離をとる方がよいでしょう。長い社会人人生の中で、あまり自分を追い詰める必要はありません。