AI(人工知能)を学びたくて、AIを学べるスクールを探している人も多いと思います。しかし、数多くあるスクールの中から自分にあったスクールを見つけるのは大変なもの。
私はAIを教えている9つのスクールの説明会、体験会、電話ヒアリングを行い、最終的に自身で通うスクールを選びました。その中でどんな選定基準で、何が決め手だったのかなどをご紹介していきたいと思います。
本記事では、「TECH BOOST(テックブースト)」についてお伝えしていきます。
※以下、「TECH BOOST」と記載を統一。
目次
スクールを選ぶ際の選定基準
私がスクールを選ぶ際に見ていた基準についてはこちら。
- AIの基礎内容を網羅している
- 理論や数学的な要素も学べる
- Pythonを使用して手を動かせる
- 対面形式
- 講師陣は実務経験者
- 説明会もしくは電話ヒアリング可能なところ
- 隔週参加(できれば毎日が嬉しい)
私の個人的な意向としては、AIエンジニアもしくはデータサイエンティストとして就職・転職ができるくらいの知識・スキルの定着を目標にしていたので、上記のような条件になりました。一から勉強するにはかなり難しい分野だとは思いますが、同じだけ時間や費用を掛けるのであればしっかりと身につけたいと考えて、このような条件にしています。
結論
先に結論をお伝えすると、私は「TECH BOOST」での受講はしませんでした。
受講しなかった理由としては、
- 開催が月に3回(日程は前月まで不明)
- 卒業生実績が若干名であり、情報が少ない
- 教材、講義の質がわからない
- 6ヶ月のうち後半3ヶ月は「AIコース」と「Data Scientistコース」に分かれるのが少し選択しにくい
- 毎日教室には通えるが、常駐メンターはAIのプロではないので、質問には答えられない(オンライン質問は可能)
外部講師を招いている関係上、開催日程が前月になるまでわからないのが地味に気になるところ。毎週土曜日など指定がある方が予定も組みやすいし、課題に取り組む際にもスケジュールが立てやすいと感じます。また、まだまだ卒業生が少ないので、転職先など指標となる情報があまりなく、判断がしにくいというのも理由です。
ちなみに、教室は毎日通うことが可能ではあるが、常駐しているメンターはAI専門というわけではないので、通うメリットはあまりないかもしれないですね。(Pythonについてなどは聞けるかもしれませんが、Pythonを触ったことがあるかは当日のメンター次第になりますのでご注意を)
「TECH BOOST」の基本情報
個人的には受講しないという結論でしたが、検討される方向けに以下情報をお伝えしていきたいと思います。
運営会社
- 企業名
株式会社Branding Engineer - 所在地
<本社オフィス> 〒150-0044 東京都渋谷区円山町28-3 いちご渋谷道玄坂ビル5F
<サテライトオフィス> 〒150-0044 東京都渋谷区円山町5-5 Navi渋谷V10F
<渋谷STサテライトオフィス>
〒150-0044 東京都渋谷区道玄坂1-15-14 ST渋谷ビル6F
<宮崎オフィス> 〒880-0805 宮崎県宮崎市橘通東3-6-34 クロノビル1F - 事業概要
Tech Stars(テクスタ) :エンジニアのダイレクトリクルーティングサービス
イッカツ :就活サイト一括登録・管理サービス
MIDWORKS(ミッドワークス) :福利厚生、保障プラン付きの独立支援サービス
Mayonez :ITエンジニアを中心としたキャリア情報メディア
2013年創業のまだまだ若い会社。しかし、エンジニアのダイレクトリクルーティングサービスのTech Stars(テクスタ)や保障プラン付き独立支援サービスのMIDWORKS(ミッドワークス)など、IT市場に向けた色々な事業を行われています。
「エンジニアに特化したキャリアサービスを展開」とうたうだけあって、転職やフリーランス、起業といった部分でも手厚いサポートを受けられるのも特徴。
場所
- 渋谷STサテライトオフィス
〒150-0044 東京都渋谷区道玄坂1-15-14 ST渋谷ビル6F
コインスペース:渋谷マークシティ店、丸井錦糸町店、五反田駅前店 等
学習スペースとしては「ST渋谷ビル6F」がメインの教室になります。ST渋谷ビルは道玄坂上付近にあり、駅から10分程度の距離。マークシティ内を通ればほぼ外に出ることもなく到着するので、雨の日でも行きやすいところにあります。
以前は「Navi渋谷V10F」がメインの学習スペースだったので、間違えないようにご注意ください。
また、教室以外にも「コインスペース」の利用が可能です。TECH BOOSTではコインスペースと提携しており、TECH BOOSTの受講生だとわかる名札を提示することで、コインスペースでの自習も可能となります。
2019年5月以降はコインスペースの利用ができなくなり、代わりに現状の教室開放時間が延長される可能性がありますので、運営側にご確認ください。
開催時期
- 開始:5月と12月の初旬頃
終了:開始時期から6ヶ月後
締め切り:開始時期の2週間前まで(定員の空き状況、入金確認などは注意)
※詳しい日程は運営までご確認ください。
開催は5月と12月の年二回になります。コースを受講する為の入学試験等はありませんが、説明会(面談)を受けてからの受講になりますので、気になる方はまずは聞くところから始めましょう。
コース
コースについては、大きく以下の2つに分かれています。
- 「基礎」:3ヶ月
- 「AIコース」 or 「Data Scientistコース」:3ヶ月
前半3ヶ月は基礎となる部分を学び、後半3ヶ月で「AIコース」と「Data Scientistコース」に分かれる形式を取っています。その為、自身でしたいことや学びたいことを決めた上で、後半の3ヶ月に臨むことになりますので、ご注意ください。
入試の有無
「TECH BOOST」では、受講するにあたっての入試は行なっておりません。ただし、受講にあたっての前提条件として、
- Pythonの基礎的理解
- 線形代数/微分積分
- 統計学入門程度の知識
上記が求められていますので、高校までの数学知識であったり、プログラミングの基礎的な部分はわかっていることが前提で講座が進むと理解しておきましょう。
受講スタイル
受講スタイルについては、基本的には「対面形式」になり、月に3回オフィスでの講義を受けることになります。(講義後に動画の閲覧は可能、オンライン共有での参加が可能かは運営側にご確認ください)
講義のある日以外での質問等は基本的にはオンラインのみになります。(講義当日に講師の方に直接質問するのは可能)
日々開放されている学習スペースには常駐メンターがおりますが、AI専門の方ではありませんので、回答できない可能性が高いのでご注意ください。
講師陣(メンター)
実務経験豊富な講師陣を揃えているのが特徴。大学・大学院でAI関連の研究を行い、業務としても開発などに携わっている方が多いので、質は高いと言えるでしょう。
価格
価格についてはこちら。(比較として通常のWebコースも記載)
AIコース | Webサービスコース | |
入学金(税抜) | 0円 | 社会人:219,800円 学生:149,800円 |
月額(税抜) | 60,000円 | 社会人:29,800円 学生:19,800円 |
受講期間 | 6ヶ月 | 3ヶ月〜 |
総額(税抜) | 360,000円 | 社会人:309,200円 学生:209,200円 |
返金保証 | 無 | 無 |
各種割引(※) | 無 | 期間限定:最大約35% 紹介割引:5% 友達割引:10% |
※ 割引については、実施期間など含めて運営機関にご確認ください。
AIコースでは、月々6万円で6ヶ月のコースになっています。比較している通常のWebサービスコースだと大凡1ヶ月で10万円と、他のスクールと比較しても平均的な金額なので、AIコースも高いというわけではないように感じます。
まだそこまでの実績も無い中での設定なので、今後実績が上がってくるにつれて、価格設定も変わる可能性はありますので、気にしてみることも必要かもしれません。
「TECH BOOST」の特徴
上記の他、「TECH BOOST」の特徴について、お伝えします。
基礎の後は「AIコース」「Data Scientistコース」で学びたいことを選択できる
「AIコース」では、深層学習を用いて解決したいテーマを実装していくことができます。また、「Data Scientistコース」では、実際のビジネスデータに基づき機械学習を用いた様々な分析を行い、潜在的な課題を見出し解決していくことを学びことができます。
どちらのコースも興味深い内容ですので、選択できるのは一つ特徴になるでしょう。
その他比較したスクール・学習サイト
比較したスクールや学習サイトについて、以下に記載します。
- AIジョブカレ:電話ヒアリング
- AI Academy:電話ヒアリング
- Aidemy:オンライン面談実施
- Data Mix:説明会参加
- DIVE INTO CODE:体験会参加
- キカガク:説明会参加
- TECH::CAMP:体験会参加
- Tech Academy:説明会参加(動画)
- Udemy
- PyQ
- Progate
スクールに関しては、説明会や体験会があるところは参加し、オンライン面談のみのところは面談を実施。もともと説明会などを設けていないところは除外するようにして比較を行いました。
学習サイトについては、補足的な立ち位置の印象を持っているので、スクールに通う中で不足する部分を補うような形で利用していこうと考えています。どれも使い勝手が良さそうなので。
まとめ
9つのスクールの説明会や体験会、電話ヒアリングをした結果、「TECH BOOST」での受講は見送りました。
実務経験のある講師陣の講義を受けられるというのはメリットに感じますが、不定期開催や教材や講義に対して情報が少ないこと、卒業生の進路情報など、まだまだ情報が少ない状況の中での判断が難しく、今回は見送るという結論に至りました。
各々の受講の目的やスタイルに寄る部分もありますので、この記事を読んで気になった方は「TECH BOOST」を検討してみてはいかがでしょうか。