「転職に学歴は必要あるのか?」「採用に響くのか?」と気にされる方もおられるのではないでしょうか。新卒採用時に学歴フィルターなるものも囁かれるので、そう思ってしまう気持ちもわかります。
もちろん、学歴が全く関係無いとは言い切れません。しかし、新卒採用の時とは違い、転職活動での学歴はそこまで重きを置かれていないのも事実です。本記事では、その理由や選ぶ際のポイント、面接でのアピールの仕方など、「学歴が良くなくて…」という方の一助になれるようにご紹介していきたいと思います。
目次
そもそも学歴を見る理由とは?
採用条件の一つとして学歴を見るという企業は一定数あるのは事実です。「採用に学歴は関係ありますか?」との調査に対して、全体の34%の企業が「学歴は関係ある」との回答をしています。
では、なぜ企業は学歴を見るのでしょうか?
理由としては、「地頭の良さ」を判断するためということが挙げられます。地頭は論理的思考力や理解力、情報処理能力、ひらめき、知的好奇心など様々な要素から成り立ちます。その中でも、論理的思考力や理解力、情報処理能力といった部分は受験などでも試される機会が多く、そこを突破してきたという参考として「学歴」を見ることに繋がっています。企業としても、相手を知る上で参考としているということです。
転職に学歴は求められる?
では、転職に学歴は求められるのか?もちろん全く求めていないとは言えません。先の例でも34%の企業は学歴を求めると回答しています。
とは言え、「学歴」が高いからその能力が秀でているとは判断できないので、半数以上である62%の企業は「学歴は関係ない」と回答しているということになります。
新卒(第二新卒)と転職では採用目的が異なる
転職者に半数以上もの企業が「学歴は関係ない」としている理由として、これまでのキャリアが関係しています。
まず、新卒者及び第二新卒者に関しては、これまでのキャリアについては問うことができないので、「学歴」や学生時代に努力してきたことを問い、人となりや能力を見ます。今後の成長に対しての期待感という部分では「投資」のようにも取ることができます。
一方、中途採用者に関しては、これまでのキャリアが非常に大事になり、その能力や経験が自社でどのくらい利益をもたらしてくれるのかということが問われます。今後の成長というよりは、今すぐにでも活躍してほしい「即戦力」の能力が求められているということになります。
学歴に自信がない場合の選択方法
とは言え、業種や職種によっては「学歴」を見るという企業もあります。そういった場合、あまり学歴に自信がない人はより受かりやすい業界にチャレンジするのも一つの手です。
業種から選ぶ方法
業種別に見る大卒以上を求める企業の割合については、「総合商社(87%)」が最も高く、「金融/保険」「教育」「コンサルティング/リサーチ」と70%以上を超えている業種が続く結果となっています。一方で、「建設/不動産(30%)」をはじめ、「運輸/物流」「IT/通信/インターネット」「小売/外食」「旅行/宿泊/レジャー」といった業種では30%を下回る結果となっており、学歴をあまり気にしない(=重点を置いていない)業種だということが見て取れます。
- 「旅行/宿泊/レジャー」
- 「小売/外食」
- 「IT/通信/インターネット」
- 「運輸/物流」
- 「建設/不動産」
職種から選ぶ方法
職種別に見る大卒以上を求める企業の割合については、「金融関連専門職種(85%)」が最も高く、「専門職種(コンサルタント・不動産系)」「医療系専門職種」と高くなっています。一方で、「技術系職種(IT/通信)」をはじめ、「販売・サービス系職種」「企画・事務系(アシスタント職)」「技術系職種(建築/土木)」「クリエイティブ系職種」といった職種は30%以下となっており、学歴をあまり気にしない傾向にあります。
- 「クリエイティブ系職種」
- 「技術系職種(建築/土木)」
- 「企画・事務系(アシスタント職)」
- 「販売・サービス系職種」
- 「技術系職種(IT/通信)」
どちらの数値も全体に占める割合になりますので、業種の中でも見る企業、職種の中でも見る企業とそれぞれありますが、学歴を気にされる方は、他業種と比べても比較的「学歴」に重きを置いていない傾向の業種/職種での応募をするのも一つの方法になります。
転職する時期を意識する
求人数が少ない時期に多数の応募者が集まれば競争率も高くなり、企業としても見るポイントが細かくなっていくもの。細かくなることで、普段は学歴を見ない採用担当者も判断の材料として見る可能性が上がります。ですので、そうならないようにするためにも、「時期を意識した」転職活動が大事になってきます。
例えば、国内だと3月決算の企業が多く、4月は新年度が開始するので新戦力を投入する傾向があります。そのため、そこに向けての募集が大凡2〜3ヶ月前頃から始まります。また、半期でのタイミングも募集をかけるところは多く、10月から投入するために8月頃からの募集が出る傾向にあります。
加えて、退職者が増える時期というのもあります。ポイントとしては、「長期休暇」や「ボーナス」の後が挙げられます。「長期休暇」で言えば、GW(ゴールデンウィーク)やお盆休み、お正月など。「ボーナス」で言えば、6月や12月を過ぎた後に退職されるケースも多く、ここでも人員の募集がかかりやすい傾向にあります。
- 2月
- 8月
ですので、上記内容を踏まえて、2月、8月頃を目処に求人を検索されると良いかもしれません。
面接を突破するための3つのポイント
中途採用に関しては「学歴」より「即戦力」を求める傾向が強いことは上記でも述べてきました。ですので、面接でアピールするポイントも「即戦力」になるという印象を持たせられるかがポイントになります。
その際に意識してほしいことが、以下の3点です。
- 実績をアピール
- キャリアプランをイメージさせる
- 熱意を伝える
実績をアピール
採用担当者が「即戦力」かどうか測る上で最も分かりすいのが、これまでの「実績」です。
例えば、「売上で社内No.1を取った」「成績優秀者賞を受賞」「社長賞を受賞」など、これまでの自身の実績を明確に伝えられれば伝えられるほど、その企業への採用に大きく前進できるでしょう。
これまでにどんな実績を上げ活躍してきたのか、そしてその能力が入社後どのように会社に利益をもたらすのかを面接官は見ています。実績に関しては、業種職種問わず、一番アピールしやすく、また判断しやすい指標になりますので、しっかりと実積を出していけるように意識していくことをおすすめします。
キャリアプランをイメージさせる
入社後、どのように貢献してくれるのか?会社にどのような利益をもたらしてくれるのか?といった部分を見ている面接官は多いです。そのため、いかに貢献しそうかをイメージさせることが大事なポイントになります。
その中でも大事なのが「キャリアプラン」です。
入社後のキャリアプランを短・中・長期と段階的にしっかりと考え、伝えることで、それぞれでどのように貢献できるのかを具体的なイメージとして、面接官に印象付けることができます。そうすることで、採用への道がぐっと近づくはずです。
熱意を伝える
ここは気持ちの問題になってきますが、モチベーションの高さやどうしても入りたい熱意というのは、やはり気持ちが伝わるものです。
最初から「熱意」の一点張りだとなかなか採用への道は難しいかもしれませんが、他の応募者との意識の違いを見せることで、自身の評価が違ってくることはもちろんあり得ます。
「絶対に入りたい!」「ここで必ず実績を出してみせる!」という強い熱意を伝えられれば、面接官の印象も良くなるはず。「自分なんか…」と自信無さげにしても印象は良くなりませんので、自信を持って熱意を伝えるようにしましょう!
まとめ
転職では、学歴よりもこれまでの実績やキャリア、入社後の企業貢献への姿勢などが重視される傾向があります。ですので、一つずつ実績を上げていくことを意識して、転職をする際にアピールできるように積み上げていってください。
退職されている場合は、自身のアピールできるポイントの洗い出しや、キャリアプランの具体化、どうしてもこの会社じゃないと駄目だという熱意を伝えられるように準備することをおすすめします。
時期なども意識しつつ、良い転職ができるように一緒に頑張っていきましょう!
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