はじめに
20代のころ、私は将来の自分なんて全く想像できなかった。
アラフィフともなる今の自分から見ると、本当に20代のころはなんと無駄に焦っていたのかと思う。その焦りのためにずいぶん余計な気苦労をし、損をした、と今になって思う。
その時々、いつも目の前しか見えていなかったと思う。
転職も焦る必要なかったのだと今にして思う。
人生は、線で考えてよかったのだと思う。といっても、渦中の20代の私にはなかなかどういう理屈は通じなかった。
20代女性の心模様は、それなりに色々と大変。女性の場合、夫の転勤や自身の妊娠・出産と色々な事由によるキャリアの中断というのも往々としてある。
でも、すべての点で起きる出来事は、すべて経験として、あなたの栄養となり、線となり、歳を重ねるごとにはすべてに意味があることが分かってくる。
どのようにしてこういったライフイベントを乗り越えたらよいのか?「20代のころの私に向けて」という形でアドバイスを送りたいと思う。
今、人生のライフステージで転機にあるあなたには、無駄に落ち込んだり、仕事をすることを諦めてほしくないと思う。
これから、私がつづるアドバイスによって、だだでさえ変化の多い女性のライフステージの変化によって起こる若い方のお悩みが軽減されることを望む。
20代の私に訪れた突然のライフステージの変化
20代の私は、毎日、朝8時には満員列車に揺られて会社に行く。20時くらいまで働いて、時には22時まで会社にいて、残業をすることもあった。
そんな私もこの度結婚することになった。
と同時に、その彼の転勤話も同時に持ち上がった。
自分の仕事に加え、結婚の準備や今後の生活の準備でてんてこ舞い、それなのに転勤?はっきり言って内心、パニックになった。そんなにたくさんの変化が同時に起こっても、対応できない・・・。どうしよう。
仕事を辞めるか、そのまま自分だけ残って別居婚するか。どちらかの選択を迫られた私は、仕事を辞めて、転勤先で夫と生活することを選んだ。その時代は「一度仕事を辞めたら、二度と仕事に就けない」という雰囲気の時代だったため、私は半ば転職活動を諦めてかけていた。
色々なことに無駄に落ち込んで、今から思えば無駄な時間を過ごした。
下記のように、2018年段階の調査においても、国内転勤で3分の1の妻が退職している。海外転勤や子供が小さい家庭では、さらに離職率が高いというデータも出ている。
出典:「夫の会社都合」で生きる、転勤妻たちの本音 | 育休世代 vs.専業主婦前提社会 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)2018/11/07
実際に経験したライフステージの変化
実際に、転勤先に行ってみると、同じ日本といえども、言葉は違うし、食べ物もだいぶ違う。野菜や油揚げの形状も全く異なり、調理の仕方が異なる。まだ料理も初心者、かつ扱う素材が異なることで、食事のレベルで躓いた。
知り合いもいない土地で、夫は会社に行ってしまうと、一人近所のショッピングモールで途方に暮れた。
仕事がないと無理だ…。
そして、引っ越しのある程度の目途がついたところで、私は転職活動を始めた。
転職活動を始めると、「ご主人の転勤先ですよね」「何年くらいいられますか?」と言われて、なかなか転職先が決まらない。
それでも、キャリアをつなごうと一般事務職を希望したところ、今度は、これまでのキャリアから見ると、こちらの求人はあなたにはもの足りないのではないですか?と言われてしまう始末。
一向に転職先が決まらない。
焦っても仕方ないと、面接の後は、大体その地域の観光をセットにして気分転換した。そして、その土地にどんどん詳しくなっていった。
と諦めかけていた頃、面白い求人に出会った。とりあえず1年ごとの契約ではあるが、その地域のお商売の神様のような方たちが集まる団体で事務の仕事ができることになった。
その職場は一見スキルダウンするような職場であったかもしれないが、私にとり、その後の人生を歩むにあたって参考となる人々の出会いを得るかけがえのない職場となった。
その後も、私の生活は予測もつかないことばかり起こる。
以下のポイントを心にとどめ置けば、どんなことが起きても、あなたはきっと前向きに人生を送ることができるはずである。
ずっと同じ場所で働くのも一つの選択肢ではあるが、夫との関係やライフステージによって、転職しなければならないあなたに5つのアドバイスを送りたいと思う。
【転職の際のアドバイス】女性のライフステージの変化にあたって
ポイント1.「とりあえず」の転職活動をしない!
今ではよく言われることではあるが、長い人生の中で出産や育児は一時的なことで、一生の仕事として、自分が何をしたいのかよく考えた上で転職活動をする。
結局は何の仕事をしたにしても、その経験は色々なところで役立つので、「とりあえず」の転職活動という考えは捨て、一つ一つの経験を大事に積み重ねよう!
焦りは禁物。じっくり落ち着いて考えよう。
ポイント2.自分のできる範囲で、どんな仕事でもよいから、細々長く繋げられる仕事をする!ブランクが長くなればなるほど、仕事へ向かう感覚や腕はどうしても鈍ってしまう。事務のノウハウですら、あっという間に新しいものにとって代わられてしまう。
夫や家族との関係で仕事をセーブする時期がどうしてもできてしまうにしろ、ブランクがあればあるほど感覚が鈍ることを念頭に、何でも今できそうな仕事でつなぐ、という考えもありうると思う。
ポイント3.「ここで退職したら、将来はない」とは思わない!
若い時は、経験が少ないので、いろいろな出来事が降りかかると、「もう無理だ!」、と固まってしまうこともありがちだ。けれど、実際のところ、女性は成人したら、(下手したら歳を取るほどに)どんどん忙しくなるし、「もう無理だ!」と思うことなんて、日常茶飯事。
そして、年取ってからのほうが医療費など生活の維持費もかかる。これからの人生はとても長いし、年取ってからの人生のほうが何かと重いものを抱えがちである。
自分の環境に応じて転職活動も行い、できるだけ働く時間を長く、キャリアを積めるよう頑張ってみよう!
ポイント4.パートナーや家族との時間・一人の時間も大事にする!
仕事を維持したにしても、一人ぼっちになってしまったら辛い、健康を失ったら、元も子もない。たまに休むことも必要かもしれない。ワークバランスを考えよう。
ポイント5.転職活動の結果に一喜一憂しない!
転職活動をしていて、自分に無理な仕事に見せかけの自分を作り上げて仮に採用内定を頂いても、業務遂行できず、周りに迷惑をかけるし、長続きはしない。
かといって反対に、仕事を選ばない姿勢でどの仕事でも受けるという姿勢では、モチベーションが維持できず、プライドだって傷ついてしまう。結局こちらも続かなくなってしまう。
この落としどころをきちんと見定められるかどうかが転職したあとで後悔しない鍵だと思う。
だから、落とされた会社はご縁のなかった会社と割り切って大丈夫である。それでがっかりしたりするのは、時間の無駄なのでやめよう。
自己分析をしっかり行って、過不足ない等身大の自分で勝負しよう!そのためには自分一人で考え込まず、転職を考える際は、就職カウンセラーに相談してみるのも手かもしれない。
コメントを残す